マサシはフジワークの部屋で酔いつぶれた。
何やら寝言を言っているらしい。
そんな子供っぽい横顔を見て、フジワークは思った。
"スチュワーデス"か。相当がんばらないと、な。でも、あきらめるなよ"
気が優しいために、いつも最後はひとりになってしまう友人を、フジワークは心配していた。
フッ、と笑って、フジワークもいつのまにか、眠りについた。
次の週になって、フジワークの周辺はいつもに増してあわただしくなった。
小室の住む地ロンドンを訪ね、シングルのレコーディング、そして写真撮影のためにニューヨークへと渡る。
東京を留守にする前はいつも決まって忙しい。
スケジュールは細かく、あちこちを動きまわる。
平行してプライベートな部分の調整をしなければならなかった。
笛発を翌日に控えたある日、フジワークはふと思いたち、いつかのレコード店にいってみることにした。
その目的は・・・・・。
自分にもよくわからなかった。
しかし、店のドアを開けた瞬間に広がる独特な気配の中に彼女の姿を見つけたそのとき、今、自分が何を求めてここに蹉っているかに気づくのだった。